童謡「どこかで春が」の歌詞と背景をピアノ伴奏のうた動画&童謡子育て体験談とともに詳解(百田宗治作詞・草川信作曲)

どこかで春が  illustrated by Ayako
目次

童謡『どこかで春が』の魅力と動画

厳しい冬を乗り越え、柔らかな日差しを感じるようになると、誰もがウキウキとした気持ちになりますよね。特に雪国で暮らす人々にとって、春のわずかな気配は、何にも代えがたい「希望のサイン」ではないでしょうか。

東北で暮らす私たち親子にとって、3月から4月にかけての外遊びのテーマは、ずばり「春探し」です。

「フキノトウが顔を出していないかな?」と地面をのぞき込んだり、ふっくら膨らんだ梅のつぼみの香りをそっと嗅いでみたり……。そんな気ままな春のお散歩のなかで、いつも口ずさんでいるテーマ曲が、この童謡『どこかで春が』です。

この曲は、五感をフルに使って季節の変化を感じ取る、小さなお子さまの繊細な感覚を育むのにぴったりな一曲。今回は、そんな春へのワクワク感を詰め込んだ「うた動画」を制作しました。

この記事では歌詞や曲の背景、制作のこだわりを詳しくお届けします。さらに、日々の育児の中で見つけたエピソードや、親子で楽しめる「うたあそび」のアドバイスまでたっぷりとご紹介します。

※本記事に掲載している動画(ピアノ伴奏・歌・イラスト)は、AI生成ツール等は一切使用せず、すべて当サイトの運営者が自ら演奏・歌唱・作画をして丁寧に制作した完全オリジナルコンテンツです。

童謡「どこかで春が」の歌詞と作品の背景

歌詞

作詞:百田宗治 作曲:草川信

どこかで 「春」が 生れてる
どこかで 水が ながれ出す


どこかで 雲雀(ひばり)が 啼いている
どこかで 芽の出る 音がする


山の三月 東風(こち)吹いて
どこかで「春」が 生まれてる

長く親しまれる春の歌

「どこかで春が」は、1923年(大正12年)3月「小学男生」で曲譜とともに発表され、それ以降、一世紀以上、日本中で春の歌として親しまれてきた名曲です。

作詞は、児童自由詩で評価される百田宗治氏、作曲は、「夕焼け小焼け」「揺籠のうた」「汽車ポッポ」「緑のそよ風」で知られる草川 信氏によります。

【制作秘話】動画に込めたこだわり:イラスト・演奏・うたのポイント

歌詞へのこだわり:あえて「東風(こち)」と歌う理由

歌詞に出てくる「東風(こち)」という言葉。少し難解なためか、最近では「はるかぜ」と変えて歌われることもあるようです。

もちろん「春の風」には違いありません。しかし、本来の「東風」が意味するのは、冬の終わりに訪れる穏やかで少しひんやりとした東寄りの風のこと。対して「春一番」のような南からの強烈な風とは、肌に触れる感覚が全く異なります。

子どもたちには、この繊細な自然の表情をそのまま感じてほしい。そんな思いから、私の動画では原詩通り「東風(こち)」という言葉を大切に歌うことにしました。

イラスト:動物たちの「耳」と、わが子の「五感」

歌詞をじっくり読み解くと、実は1番と2番では「水の音」「鳥の声」「芽の出る音」といった「聴覚(耳)」で春を探していることがわかります。ところが3番では「東風」という、風の匂いや肌への感触など、五感すべてによって春を感じる描写に変わります。

1・2番の主人公たち

真っ先に春の「音」を感じ取るであろう、野山の動物たち(ノウサギ、タヌキ、モグラ)を登場させました。

3番の主人公は、わが子

クライマックスとなる3番は、私たちが東北の暮らしの中で実際に体感する「春が来た!」という瞬間を形にしました。

どういうことかといいますと…

私が住む東北地方の太平洋側では、冬から春へ季節が変わる瞬間を「空気の入れ替わり」によって明確に感じる日があります。

それまでの刺すような冬の冷たい空気が、爽やかな潮風によって押し流されて、胸いっぱいに吸い込んだ空気の香りがそれまでと一変する……。

雪解けの頃から「春を見つける」をテーマに外遊びをしていた私たち親子にとって、その空気を吸い込んだ瞬間こそが、春の到来を確信した「記念日」なのです。

3番のイラストには、そんな雪解けの山の情景と、新しい季節の空気を胸いっぱいに吸い込むわが子の姿を描きました。

ピアノ伴奏とうた:「春」が次第に近づいてくる様子を表現

童謡「どこかで春が」は、全体に親しみやすいメロディ平易な歌詞で構成されていますが、3番の”山の三月東風(こち)吹いて“ から一気に旋律が変わります。

2番までは、「水の流れだす音」や、「雲雀のなき声」、「芽の出る音」と、どこか少し離れたところからの繊細な春のサインをうたっていたところ、旋律が変わる3番では、実際に肌で体感する、さわやかで少しひんやりとした”東風(こち)”によってより直接的に、「いよいよ春が来たぞ」という印象を与えてくれます。

ピアノ伴奏:少し速めの一定リズムでいきいきと

このことをふまえて、ピアノ伴奏では、全体を通じて、足早に近づいてくる春を表現できるよう「少し速めの一定リズムで」「いきいきと軽やかに」を意識しました。

うた:全身に風を感じてのびやかに

また、3番からは、東風を全身に受けて、いよいよやってきた春を体感するパートです。

歌唱については、3番からはできるだけのびやかに全身に風を感じるような気持ちで歌うことを意識しています。(収録時は、ノイズを出さないよう、つい身を縮めてしまったのですが……笑)

親子で楽しむ「うた遊び」

わが家でこの曲を歌うときは、3番に入った瞬間に両腕を大きく広げたり、子どもを高く抱き上げてくるくる回ったりするのがお決まりです。

このダイナミックな動きが大好きで、2歳のわが子は3番が始まるのを今か今かと待ち構えています。

みなさんもぜひ、お子さまと一緒に「春の空気」を全身で感じながら歌ってみてくださいね。

【童謡子育て体験談】「どこかで春が」を歌ってみて気が付いたこ

日本で暮らしていると、冬の終わりには誰もがふとした瞬間に「あ、春が来たかも」と感じるものですよね。

しかし、よくよく考えてみると、私たちは、何をどのように感じ取って春を知るのでしょうか?

五感で受け取る「春のサイン」

人間もほかの動物と同じように、目や耳といった「センサーによって外界の情報を感じ取っています。動物たちが、春を感じて冬眠から覚めるように、私たち人間も五感でキャッチした春のサインによって本能的にウキウキした気持ちになるのかもしれません。

ただ、本能的に感知できたとしても、それを「季節の変化」として認識できるようになるには、ある程度の経験が必要です。

子どもに「世界のおもしろさ」を伝える

まだ数回しか春を経験していない子どもたちに、大人が無意識に感じ取っている春のサインを言葉にして伝えてあげること

それは、彼らに「この世界ってこんなにおもしろいんだよ!」と教え、日本ならではの繊細な感覚を育む、素敵なきっかけになるのではないでしょうか。

2歳のわが子に起きた変化

「どこかで春が」は季節を感じる繊細な感覚を具体的なことばにして伝えてくれます。

実際に、2歳のわが子も、この歌を通じて、水の流れる音、ヒバリの声や、「東風(こち)」による空気の違いを初めて知りました。歌をきっかえにそれらを肌で感じ、「はるきたね」と言葉にした瞬間は、親としても深い感動がありました。

幼少期に五感を通じて自然と深くふれあうことは、きっとこれからの子どもの人生にとって、大きな心の糧(かて)になるはずです。

童謡「どこかで春が」のまとめ

「どこかで春が」は、親しみやすいメロディと分かりやすい歌詞で、小さなお子さんでも楽しく歌える名曲です。

短い言葉の中に、季節の移ろいを感じるヒントがたくさん詰まっています。

ぜひ、童謡「どこかで春が」をお子さまと一緒に口ずさんでみてください。
そして歌詞にある春のサインを一緒に探しに出かけたり、「今、春の匂いしたね」と、大人が感じた春の感覚を共有してみてくださいね。

この童謡が、親子で日本の美しい四季を楽しみ、豊かな感性を育む素敵なきっかけになれば、うれしいです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

コメントに日本語が含まれない場合は表示できません。

目次