童謡「雨だれ」の歌詞と背景をピアノ伴奏の歌唱動画&童謡子育て体験談とともにご紹介(小林純一作詞・中田喜直作曲)

雨だれ  illustrated by Ayako
目次

童謡『雨だれ』の魅力と動画

梅雨の季節、屋根からしずくが滴り落ちる「雨だれ」を、軒下で静かに眺める――。私は小さいころから、そんな落ち着いた時間がとてもお気に入りでした。

かつての私は、そんな時間には、頭の中で「ぽたぽたぽたぽた」と雨音を刻む、ショパンの『雨だれ』のメロディを思い浮かべていました。

しかし2年前、童謡の活動を始めて、日本の童謡『雨だれ』との出会い以来、雨だれを眺めているときに私の頭の中で自動再生されるのは、ショパンではなくなってしまいました。ショパンを思わせる素敵な前奏から「雨だれ落ちます…」と歌い始める、童謡『雨だれ』のメロディにすっかりすり替わってしまったのです。

この記事では、オリジナルのピアノ伴奏による歌唱動画とともに、童謡『雨だれ』の歌詞や曲の背景をご紹介します。

動画制作に込めたイラスト・ピアノ・歌のこだわりや、この曲にまつわるわが子との子育てエピソードもたっぷりお届けします。ぜひ、こちらの動画と一緒に童謡『雨だれ』の世界を味わってみてくださいね。

※本記事に掲載している動画(ピアノ伴奏・歌・イラスト)は、AI生成ツール等は一切使用せず、すべて当サイトの運営者が自ら演奏・歌唱・作画をして制作した完全オリジナルコンテンツです。

童謡「雨だれ」の歌詞と作品の背景

歌詞

作詞:小林純一・作曲:中田喜直

雨だれ 落ちます

ぽったん ぽったん

見ていて ごらん

ぽったん ぽったん

きれいな たまです

ぽったん ぽったん

雨だれ 落ちます

ぽったん ぽったん

聞いてて ごらん

ぽったん ぽったん

ピアノの 音です

ぽったん ぽったん

曲の背景:静かな雨の日にしずくが奏でるメロディ『雨だれ』

童謡『雨だれ』は、雨の日の「雫が織りなす美しい音色」を、静かに味わわせてくれる素敵な曲です。

この曲は、童謡『ひらひらちょうちょう』と同じ有名作曲家・作詞家コンビによって生み出されました。

作曲を手掛けたのは、戦後の日本童謡界のを代表する作曲家、中田喜直さん(1923年~2000年)です。『めだかのがっこう』『かわいいかくれんぼ』『小さい秋見つけた』など、だれもが一度は耳にしたことがある名曲をたくさん遺されています。

作詞は、『あひるの行列』『みつばちぶんぶん』などの作品で親しまれている小林純一さん(1911年~1982年)です。お二方とも、日本の童謡界を牽引され数多くの素晴らしい作品を残されています。

そんなお二人がタッグを組んだ『雨だれ』が描き出すのは、純粋な気持ちで雨をじっと観察する、子どものみずみずしい世界そのものです。 ぜひ、お子さまと一緒に、この曲の美しい世界観に耳を澄まして聴いてみてくださいね。

【制作秘話】動画に込めたこだわり:イラスト・伴奏・うたのポイント

イラスト:いつもの散歩コースにある東屋での雨宿り

雨の日、ベビーカーにレインカバーを被せて、子どもと一緒に近所の公園をお散歩していたときのこと。池のほとりにある東屋(あずまや)で、屋根から滴り落ちる「雨だれ」を静かに眺めながら過ごした時間がありました。イラストでは、そのときの穏やかな空気管を表現しました。

実は、この曲が気に入って、動画を作り始めたのは、わが子がまだ0歳の頃でした。まだ自分の足で外を散歩するのは難しい時期です。

そのため、イラストには、静かな雨の日の東屋、雨だれを見ながら私が思い描いていた、未来の姿を重ね合わせました。「いつか自分で傘をさして歩けるようになったわが子と一緒に、ここで雨宿りをしたいな」という、少し大きくなったわが子への愛おしい想いを描いています。

ピアノ伴奏:「雨だれ」の雫の一音一音をやさしく表現

作曲家の中田喜直氏は、自然の情景をピアノの音色で描き出す天才です。

『めだかのがっこう』で、メダカの動きや、水の流れをピアノの旋律によって描き出しているように、この童謡『雨だれ』では、まさに雨だれの音色そのものをピアノの美しいメロディで表現しています。

ピアノ伴奏では、作曲家が描いた雨粒の一つ一つを慈しむように、一音一音をやさしく、静かに弾くことを大切にしました。場面ごとの意識した表現ポイントは以下の通り。

  • 前奏部分:ショパンの『雨だれ』と同じように、雨粒を表現する音が何度も繰り返され、「ぽたぽた」と滴る雫の様子が表現されています。
  • 「ぽったん」の場面:歌のメロディをなぞるピアノに「スタッカート(音を短く切る奏法)」がついています。これによって、しずくが弾ける様子がよりくっきりと表現されています
  • 1番と2番の間:それまでの雨だれのゆったりとした間隔がつまって短くなります。これによって、雨だれがまとまって落ちてくる様子を見事に描き出しています。この自然な雨だれのリズムの揺らぎが、まるで本当に軒下で雨だれを観察しているかのような臨場感を与えてくれます。

うた:「雨だれ」の雫の音が際立つよう、静かに歌う

この曲を歌う際は、ピアノの静かな音色を味わいながら静かにやさしくうたうのがポイントです。 注意すべきは、「ぽったん」の繰り返し部分の音ボリュームです。最初の「ぽったん」は、p(ピアノ:弱く)ですが、続くパートでは、pp(ピアニッシモ:とても弱く)がという指示が書かれています。

この楽譜の指示通りに声の大きさを少し変えて歌ってみると、すぐ目の前にあった「雨だれ」が、少し離れたところでやさしく響いているように感じられます。歌のイメージの中に、空間的な奥行きや立体感が生まれるので、ぜひ意識して歌ってみてくださいね。

【童謡子育て体験談】:雨の日の露天風呂でみつけた!わが子と楽しむ「雨だれ」の不思議なリズム

雨だれ。しとしと雨がふり続けば、自然と心地よいリズムが生まれます。そうかと思えば、それまでの規則を破って「ぱらぱらぱらぱら」と一斉に落ちたてくることも……。

雨の日に雨だれをじーっと見つめ始めると、なぜか時間を忘れてはまってしまう魅力がありますよね。雨だれを眺める面白さというのは、自然が織りなす意図のない「きまぐれなリズム」に心地よく振り回されるところにあるのかもしれません。

先日、子どもと童謡『雨だれ』を歌いながら、そう実感する場面がありました。

雨の日は貸し切り状態?の露天風呂で秘密の雨だれ遊び

わが家は近所に、広い露天風呂がついた日帰り温泉があり、家族でよく温まりに行きます。この露天風呂には一部だけ屋根がついているのですが、晴れた日の夜には、屋根のすき間からきれいな星空を眺めることができます。それが私とわが子の温泉の楽しみの一つでした。

ですが今では、私とわが子にとっての温泉の「一番の楽しみ」は、雨の日の露天風呂にあります。

雨の日には屋根から雨水がしずくとなって落ちてくるため、お湯の注水口のまわり以外は、まるでぬるめの温水プールのようになります。そうなると、露天風呂に出てくる人はほとんどいません。

貸し切り状態の静かなお風呂で、私とわが子の「秘密の雨だれ遊び」が始まります。

お湯に溶け込む不思議な感覚。まずは静かに五感を研ぎ澄ます

雨の日の露天風呂タイムは、まずは温泉の湯口付近で、静かに雨音に耳を傾けることから始まります。

最初は湯口のすぐ近くで温かさを感じていた体が、次第に雨水と混ざり合って少しぬるくなったお湯の温度にも慣れていきます。そこから少しずつ湯口から離れた場所に移動していき、お湯の温度が自分の体温とほぼ同じになるポイントに入ると、まるで魔法のようなことが起こるのです。

自分の体と同じ温度のお湯に浸かって、ぴょこっと頭だけを出していると、どこまでがお湯で、どこからが自分の体なのか分からなくなるような、不思議な感覚に包まれます。

しばらくすると、静寂の中で雨だれの音がいつもよりくっきりと聞こえてくるようになります。静かで暗く、湯気が立ち込める露天風呂の中だからこそ、聴覚がピーンと研ぎ澄まされるのかもしれません。

さあ、雨だれ遊びは、ここからが本番です!

雨だれを先に触った方が勝ち!雨だれのリズムを予想するゲーム

屋根のすき間から雨のしずくが「ぽつぽつ」「ぱらぱら」。
屋根をつたって軒先からしずくが「ぽたぽた」「ぽったん」「ぽちゃん、ぽちゃん」。

露天風呂の水面にわが子と二人で頭だけを出して、静かに雨音に集中していると、一見ランダムに響いている音の中に、ある「規則性」があることに気が付きます。

「ここらへんに、たくさん落ちてくるね」
「こっちの場所も、たまに落ちてくるよ」

しずくが落ちてくる場所は不規則なようでいて、だんだんと偏りやリズムの波があることにわが子も気づき始めます。そこで、落ちてきそうな場所をあらかじめ予測して、お互いに手のひらを上に向け、「先に雨だれを触ったほうが勝ちね!」と、位置当てゲームが始まります。

この遊びの一番のおもしろさは、予想を外したときです。狙っていたポイントのまわりにもしずくは落ちるのですが、時折、まったく予想していなかった離れた場所から、まとまったしずくが「ぱらぱらぱらぱら」と落ちてくることがあります。そんなときこそ、「あっちだったかー!」「こっちに裏切られたー!」と、二人で大盛り上がりしてしまいます。

身体が冷えたら温まる。親子で夢中になる1時間の癒やしタイム

ただ、この遊びに夢中になりすぎると、どうしても体がお湯の出口(湯口)から離れてしまい、徐々に体が冷えてきてしまいます。

そこで、童謡『雨だれ』のメロディに合わせて「体が冷えます、ぽったんぽったん♪」と即興の替え歌をはさむことにしました。この歌が流れたら、一度湯口に向かって数分間体を温める、というルールを作ったのです。

しっかりと体が温まったら、また雨だれ遊びのポジションへ。この心地よいサイクルを繰り返していると、あっという間に1時間が過ぎてしまいます。

薄暗い露天風呂の中で、雨だれのきまぐれなリズムに身を任せて無心に遊ぶ時間は、想像以上の癒やしをくれるので本当におすすめです。

みなさんも雨の日には、しずくが織りなす自由なリズムに身を任せ、童謡『雨だれ』をお供にしながら、お子さまと一緒にのんびりリラックスした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?

まとめ:雨の日がもっと愛おしくなる、童謡『雨だれ』を暮らしのなかに

梅雨の季節や、お出かけができない雨の日は、どうしてもちょっぴり憂鬱な気持ちになってしまうこともありますよね。

けれど、今回ご紹介した童謡『雨だれ』に耳を澄ましてみると、ただの雨音が、まるで自然が奏でるきまぐれで美しいコンサートのように思えてきます。

作詞家の小林純一さんと作曲家の中田喜直さんが遺してくれたこの名曲は、大人が忘れがちな「雨をじっと観察する子どものピュアな目線」を思い出させてくれます。ピアノが表現する雫の音や、歌声が作り出す空間の奥行きなど、知れば知るほど深い魅力が詰まった一曲です。

私が子どもと一緒に、雨の日の露天風呂で、雨だれのリズムに身を任せて最高の癒やしタイムを過ごしたように、雨の日だからこそできる、お子さまとの特別な過ごし方がきっとあるはずです。

お部屋で静かに動画を眺めたり、軒下や窓辺で「ぽったん」と落ちるしずくを一緒に数えてみたり……。

ぜひこの記事や動画をお供に、お子さまと一緒に、雨の日の穏やかで優しい時間をたっぷりと味わってみてくださいね。

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