童謡『みつばちぶんぶん』の魅力と動画
童謡『みつばちぶんぶん』(小林純一 作詞 細谷一郎 作曲)は、みつばちが元気に飛び回る様子を、やさしい日本語と明るく軽快なメロディで描いた素敵な作品です。
「みつばちの歌」ときくと、多くの人がまず「ぶんぶんぶん…はちがとぶ♪」で始まる有名な『ぶんぶんぶん』を思い浮かべるのではないでしょうか。
実は私もこの小林純一氏と細谷一郎氏のコンビによる『みつばちぶんぶん』の存在は、わが子が生まれるまで知りませんでした。ところが、ピアノ伴奏での弾き歌いを始めてびっくり!その旋律はまさにみつばちの動きそのもの。それどころか、聴いているだけで自分の体がミツバチになって、勝手に飛び回ってしまうような楽しさがあるんです。
音楽にあわせて体を動かすのが大好きなお子さまにも、この曲は人気になること間違いなし。わが家でこの曲を歌うときは、まず前奏部分の出だしから、わが子と一緒にみつばちになりきって部屋中を飛び回る遊びが始まります。
皆さんも、『みつばちブンブン』がどんなに楽しい曲か、気になってきましたか?
この記事ではうたの動画とともに、歌詞や曲の背景、動画制作においてこだわったポイントをお伝えします。さらに、童謡『みつばちブンブン』に関する子育てエピソードをご紹介します。
※本記事に掲載している動画(ピアノ伴奏・歌・イラスト)は、AI生成ツール等は一切使用せず、すべて当サイトの運営者が自ら演奏・歌唱・作画をして丁寧に制作した完全オリジナルコンテンツです。
童謡『みつばちぶんぶん』の歌詞と作品の背景
歌詞
作詞:小林純一 作曲:細谷一郎
みつばちぶんぶん
なぜいそぐ
なぜってむこうに
はなばたけ
はながさくから
ぶんぶんぶん
みつばちぶんぶん
なぜさわぐ
なぜってひなたが
あかるくて
きもちがいいから
ぶんぶんぶん
曲の背景:子どもの「なぜ?」に答えてくれる童謡『みつばちブンブン』
童謡『みつばちぶんぶん』は、多くの童謡作品を世に出してきた童謡詩人、小林純一氏(1911年~1982年)が作詞し、『たかいたかい(たかいたかいしてよ)』でもおなじみの細谷一郎氏(1909年~1991年)が作曲を手掛けました。
1951年(昭和26年)3月にNHKラジオの番組「うたのおばさん」で放送されたことをきっかけに、日本中に広まりました。ミツバチの歌といえば、ボヘミア民謡をルーツとする『ぶんぶんぶん』がとても有名ですが、実はこの『みつばちブンブン』も、昭和を代表する「隠れた名曲」の一つなんですよ。
お子さまがイメージしやすい「問いかけ」の歌詞
この曲の最大の特徴は、歌詞が「問いかけ」と「答え」の形式になっていることです。
お子さまの視点からの「なぜ?」という素直な問いかけに、みつばちが答えてくれるような構成になっているため、小さなお子さまでも歌の内容を具体的にイメージしやすくなっています。
まるで目の前に!ミツバチの羽音を表現した前奏
実はこの曲の本当のすごさは、独創的なピアノの前奏にあります。
みつばちが「ぶんぶん」と元気に飛び回る羽音が、ピアノの伴奏で見事に描写されているんです。
そのリアルな響きは、聴いているだけで目の前をみつばちが飛んでいるかのような光景を浮かばせてくれます。 専門家からも「お子さまの体が自然に動き出すような童謡」と高く評価され[1]、まさに「聴いて、動いて、楽しめる」一曲です。
「詩は単純で明るく、曲もリズミカルでうたう幼児の体が自然に動き出すような童謡と言ってさしつかえない。」
[1] 上笙一朗編著, 「日本童謡事典」, 東京堂出版, 2005年, p.378
【制作秘話】動画に込めたこだわり:イラスト・伴奏・うたのポイント
イラスト:子どもが親しみやすい可愛らしいタッチの「みつばち」
この曲では、お子さまの素直な疑問が歌われています。
「みつばちぶんぶん、なぜいそぐ?」
「みつばちぶんぶん、なぜさわぐ?」
それに対する答えは、「お花が咲くから」「明るくて気持ちがいいから」。
お花が咲いて嬉しくて、じっとしていられないみつばちの姿は、まるでお花見シーズンにワクワクしている私たち大人の姿とも重なり、思わず共感してしまいます。この擬人化されたみつばちの愛らしい姿にアニメのような楽しさを感じたので、イラストもお子さまに伝わりやすい、明るくアニメチックなタッチで描きました。
お花畑を喜びいっぱいに飛び回る様子を楽しんでいただけたら嬉しいです。
ピアノ伴奏:みつばちの活発な動きを表現する、こだわりの前奏
童謡『みつばちぶんぶん』のピアノ伴奏において、最大のポイントはなんといっても前奏の難しさにあります。私もうた動画の収録にあたっては、この前奏を何度も練習して臨みました。
ポイント:細かな音の粒をそろえて、正確に
曲は、みつばちの羽音をそっくりに真似た、細かな連符の連続から始まります。これほど具体的に「みつばちが目の前を元気に飛び回っている!」とイメージさせてくれる旋律は、なかなかないのではないでしょうか。
指の動きが複雑で、ついもつれそうになりますが、曲全体のテンポは、少しゆったりめ(♪=84)に設定されています。音の粒をきれいにそろえて正確に弾けるよう、まずはゆっくりしたテンポで指使いを確認し、少しずつ速めていく練習を重ねました。
ポイント:高音域への移動で「忙しく飛ぶ姿」を表現
羽音を表現する音が次第に高い音へと移動していくことで、みつばちが花から花へと忙しく飛び移るイメージを鮮明に描き出しています。
ここを弾くコツは、手首の力を抜いてやわらかく保ち、腕全体を右側(高音域)へスライドさせるように弾くことです。さらに音量の変化もつくため、指先だけでなく腕の重みをうまくのせて、鍵盤を叩く深さで強弱を調整するよう意識しました。
ポイント:前奏から歌い出しへ、鮮やかなシーンの切り替えを
『みつばちぶんぶん』のピアノ伴奏で重要なのは、歌が始まる瞬間の「シーンの切り替え」です。
前奏の前半は非常に細かく速い音が続きますが、6小節目からは指示通り、だんだんとテンポを落としていき(リタルダンド)、7小節目からは穏やかでゆったりとした旋律へと移ります。
これによって、みつばちそのものを描いた前奏から、歌い始めの「みつばちへ思いを馳せるお子さまの気持ち」へと、視点が切り替わる巧みな構成になっているのです。このテンポの切り替えをしっかり意識することで、歌が始まった瞬間に新しい世界がパッと広がります。
前奏の難易度は高めだが、盛り上がること間違いなし
リズムがかなり速く、オリジナルの前奏は少し難しいため、保育施設などでは簡易版の楽譜が使われることも多いようです。私自身もオリジナルの譜面にはかなり苦戦しました。収録中、前奏の終わりの方で右手と左手のタイミングがほんの少しだけズレてしまった気もしますが……そこはどうか目をつむってくださいね(笑)。
多少形が崩れても、みつばちらしさを存分に表現して、お子さまと一緒に盛り上がれるのは間違いなくオリジナル版の伴奏です。あの独特な羽音とリズムを楽しめるよう、ぜひオリジナル譜での弾き歌いに挑戦してみてほしいです。
うた:ゆったりとしたテンポでやさしく穏やかに
ピアノ伴奏の前奏部分では、みつばちの羽音を表現するため、16分音符の3連符で忙しく動いていましたが、歌のメロディは対照的に、8分音符のゆっくりと安定したリズム(♪=84)で進みます。
そのため、歌声は優しく穏やかに響かせるよう意識しました。前奏部分の「動」と、歌の「静」のリズム感をしっかり対比させることによって、シーンが切り替わる面白さをより感じていただけるはずです。
【童謡子育て体験談】「なぜって、みつばちはわが家の大切なお客さま」
わが家では、子どもと一緒に、庭で花や野菜を育てています。2歳になったわが子も、毎朝私と分担して水やりを担当。毎日少しずつ姿を変えていく植物の生長を、五感を使って全身で味わっているようです。
「もう朝だよ、お花ひらいてね」
「今日は元気がないよ、お水たくさんのんでね。」
わが子は植物に語りかけながら、愛情をこめてお世話をしています。同時に、土いじりの中で出会う、ダンゴムシやナメクジ、カタツムリ、カブトムシの幼虫などの虫たちにも愛着がわいているようで、「かわいいねえ」とじっくりと観察する姿をよく見かけます。
ハチには気をつけて
5月になり、あたたかくなって庭に花がたくさん咲くようになると、外からも羽をもった色々なお客さんがやってくるようになります。
ただ、庭仕事をする上で、気を遣うのは、「ハチ」の存在です。わが家は昨年、アシナガバチに巣を作られてしまい、駆除に苦労した経験がありました。そのため、「受粉を助けてくれる、温厚なミツバチは歓迎するけれど、それ以外のハチは早めに駆除する」という方針をとっています。
わが子にも普段から、「ハチには気を付けて」「絶対に触らないでね」「手で振り払ってびっくりさせないこと」と、繰り返し教えていました。
みつばちは怖くないの?
そんな中、数日前、わが子と外の水道でジョーロに水をくんでいたときのこと。水音にまぎれて「ぶーんぶんぶん」という羽音が聞こえたかと思ったら、ジョーロの先に一匹のミツバチがピトっととまりました。
「ハチだっ!、ハチだっ!」と小声でさわぎながら、私に危険を知らせてくれたわが子。「これはみつばちだから、刺激しなければ大丈夫だよ」と話すと、わが子は「こわくない?」「なんでみつばちはいいの?」と不思議そうな様子でした。
みつばちは大切なお客様
そこで、私はこう説明しました。「みつばちは、君が大好きなリンゴやブルーベリーの木にたくさん実をならせてくれる、優しいハチさんなんだよ」「大切なお客さまだから、びっくりさせないように離れて見守ろうね」
すると、わが子は「わかったよう」と一言。少し離れた場所に静かにしゃがみこんで、しばらくの間じっくりとみつばちを観察していました。
みつばちの可愛らしさに目覚め、『みつばちぶんぶん』を歌い出したわが子
その後、庭仕事をしながら私が童謡『みつばちぶんぶん』を口ずさんだとき、わが子のある変化に気がつきました。
いつもピアノ伴奏で歌う時は、前奏のみつばちの真似をして飛び回るのを楽しんでいたわが子ですが、歌の部分にはそこまで強い興味を示さず、いつも私が一人で歌っていました。自ら口ずさむハチの歌といえば、決まって有名な『ぶんぶんぶん』の方だったのです。
それが、本物のみつばちに遭遇したこの日は、私が口ずさんだ『みつばちぶんぶん』を一緒に歌ってくれました。
実際にみつばちを観察したことで、わが子の中に愛着が芽生え、この歌の詩が表現している「みつばちを想う子どもの気持ち」に、心から共感できたのかもしれません。
まとめ:好奇心をみつばちへの愛着につなげる童謡『みつばちぶんぶん』
童謡『みつばちぶんぶん』は、みつばちが元気に飛び回る様子を、お子さまにも分かりやすい言葉で表現した名曲です。
ピアノ伴奏の前奏では、16分音符の3連符やトリルを駆使して、みつばちの羽音と軽快な動きを見事に描き出しています。その躍動感あふれるメロディを聴けば、大人も子どもも自然と体が動き出し、みつばちになりきって遊びたくなるはずです。
歌詞が「問いかけ」と「答え」で構成されているのも、この曲の大きな魅力。お子さまの「どうして?」という純粋な好奇心に寄り添い、歌を通して自然の営みを優しく教えてくれます。
わが家での体験のように、実際のみつばちとの出会いとこの歌が重なったとき、お子さまの中に「みつばちって可愛いな、大切なお客さまだな」という深い愛着が芽生えるかもしれません。ただ歌を楽しむだけでなく、生き物への優しい心を育んでくれる、そんな素晴らしい役割を持った一曲です。
みつばちが活発に飛び回る4月から6月の春の時期は、この曲で遊ぶのに最高の季節です。
お庭や公園でお花を見つけたとき、あたたかい日向が気持ちいいと感じた際には、ぜひお子さまと一緒に、この爽やかで楽しい『みつばちぶんぶん』を口ずさんでみてくださいね。


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